AI 作曲
photo by coistream.osaka-u.ac.jp

今、AI が「脳を活性化する曲」を作曲する、ということがニュースになっています!AI が脳に作用する曲を作曲するなんて、何だかヤバそう!?どうやって脳を活性化するの?スーパー人間が誕生する?危険性はある?わかりやすく説明いたします!

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そもそも音楽で脳を活性化できるの?

音楽で脳が活性するって、本当なんでしょうか?
何かヤバい「モノ」が脳に作用しているんじゃないのって疑っちゃいますよね!
それでは、簡単に脳が音楽で活性化する仕組みを説明しますね!

実はすでに、音楽を聞くことで脳が活性化することは、脳科学的に証明されているんです!
人間は好きな曲を聞いている時に、ドーパミンが出ています。

ドーパミンは食べたり、飲んだり、生きていくなかで必要なことをしたら放出される物質で、報酬系の神経物質です。
満足感や幸福感を得られます。

食べ物を食べたときに、特にカロリーが高い物を食べた時に幸福を感じるのはこのためなんですね。
『おいしいものは、脂肪と糖でできている』んですもんね!

生物は、そうやって「よりカロリー(などの、必要な栄養)を取れる物」を選択して命を繋いできたのです。
ドーパミンは前頭葉に放出され、脳の司令塔である前頭葉を活性化させ、そして脳全体が活発になる、ということです。

じゃあ、ラジオやテレビで「いい音楽」を常に流しておけばいいじゃないかと考えるかもしれませんが、そうはいかないんですよね。
好きな音楽って人それぞれ違うものですからね。
ある人の脳は活性化しても、他の人の脳も活性化するとは限らないんですよね。

AI が脳を活性化させる曲を作曲する仕組みとは?

大阪大学Center of Innovation(COI)と科学技術振興機構(JST)が2017年の1月16日に、ヘッドフォン型の脳波センサーで音楽を流して脳波を観測しながら脳を活性化する曲を自動作曲するAI (人工知能)を開発したことを発表しました!

その仕組みは、既存のテスト用の曲をユーザーに聞かせて脳波を観測し、ユーザーの好みの曲を分析し、その分析結果を元にAIが作曲するというものです。

ちなみにAI の作曲は、既存の曲を組みあわせることで行います。
このAI のスゴいところは、ユーザーの脳波をリアルタイムで観測しながら曲を流すため、その時のユーザーの気分にあった曲を作曲できるということです。

これにより、一人一人の潜在能力が引き出されて、【スーパー日本人】を出現させることを目標としているそうです。
なんだかマンガの世界みたいですよね!

脳に作用するなんて、危険じゃないの?

さて、ここで気になるのが安全性ですよね。
脳に作用するなんて、ちょっと怖い感じがします。
例えば、ドーパミンをよく放出させる食べ物として砂糖があります。
そして砂糖には、依存症になるリスクがあるのではないかといわれています。

甘いものを食べると幸せな気分になれます。
ドーパミンが放出されるからです。
そして、もっと食べたくなります。

なんだか、自制心の問題のような気もしますね。
ダイエットは自分との戦いだと言いますもんね!
これだとあんまり危険な感じしませんね。

でも、覚醒剤の作用として、ドーパミンが大量放出されている、と言ったらどうでしょう。
もちろん、砂糖のようにちょっとドーパミンを放出させるだけではなくて、もっと複雑な作用があります。

でも、ドーパミンは報酬系なので、これが放出されると幸せな気分になれるのは確かなんです。
ちょっと怖くなってきましたね。

それだけでなく、ドーパミンが過剰に放出されると、統合失調症になるのでは、とも言われています。
これはまだ、半分くらいしか立証されてはいませんがね。

また、強迫性障害、トゥレット障害、注意欠陥多動性障害 (ADHD) などの病では、ドーパミン機能の異常が関係しているのではないかとも考えられています。

じゃあ、脳を活性化させる曲はどれくらい危険なんでしょうか?
これだけ脅かしておいてなんですが、あまり危険はないでしょう。

脳波に異常があれば停止するなどの安全装置がつけられるでしょうしね。
もし故障などしても、それほど危険な事態にはなりません。
なぜなら、ほとんどの日本人は、毎日何らかの曲を聞いていますよね。

店に行けばテーマソングが流れていますし、駅では地元の作曲家が作曲した曲が流れることもあります。
家に帰ってCDを聞いたり、スマホにダウンロードした曲を聞く人もいるでしょう。
曲を聞くつもりがなくても、テレビをつければ様々な曲が流れています。

その中には、もちろん自分が気に入る曲があるはずです。
でも、音楽中毒者なんて聞いたことがありませんよね。
なので、音楽を聞いて放出されるくらいのドーパミンなら危険ではないと考えられます。

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AI に作曲させるメリットは?普及はムリ?

さて、それではこの脳を活性化させる曲をAI が作曲してくれる装置、いったいどれほどの価値があるのでしょう?

技術やアイデアはスゴいのでしょうね。
でも、もしこれが一般販売されたとして、どれだけ「売れる」でしょうか?

ええ、残念なことに、それほど売れはしないでしょうね。
AI が作曲した曲、というのは、すでに存在していました。
もはや、人間が作曲したのと同じくらいのクオリティになっているのだとか!

でも、ヒットチャートにのったことはありません。
当然です。
人間のアーティストがいるというのに、なぜわざわざAI の作曲した曲をお金を払って聞くでしょうか!

人間、は曲の持つ「ストーリー」にも価値をつけるものです。
その曲を作ったのは、歌っているアーティストはどんな人物なのか。どんな人生を歩んできたのか。
その曲にはどのようなエピソードがあるのか。

そして、その曲に対して、より好ましく感じるようになります。
このような価値はAI には産み出せませんよね。

そして、わざわざAI に作曲してもらわなくても、自分が好きな曲を選んで聞くことは簡単です。
時間がある人で音楽が好きな人は、自分で音楽番組をチェックするでしょう。

時間がない人でも、テレビで流れているドラマの主題歌やCMソングを聞いて、その中に自分が好きな曲を見つけることもあります。

また、スマホで検索すれば、『脳を活性化する曲10選』などのページから、脳を活性化させるという曲を無料で聞くことができます。
その中には、自分が気に入る曲もあるでしょう。

そして、今すぐに、脳を活性化しなければならない人がいるとしたら…どんな人でしょうか?受験生とか、締め切りまじかの小説家とかですかね。

それこそ万人に、すぐに効果がある砂糖や、ガンバル系のドリンクを飲んだらいいのです。
あるいは、カフェインが含まれているコーヒーや紅茶を飲むこともできます。

つまり、最初に用意されたテスト曲を聞いて、それからAI に作曲してもらう、そこまでする必要性を感じられないのです。

そして、曲を聞いて放出されるくらいのドーパミンでは、【スーパー日本人】とまではいかないのではないでしょうか?

あるていど才能と努力がもともとあって、それを支えたりすることはできるのでしょうがね。

超有名なアニメーション映画の監督、宮崎駿さんが映画制作の時にワグナーの『ワルキューレ』という曲を流して作業することもあったという話があります。

でも、宮崎駿監督は脳波を観測したりしてこの曲を選んだのではありません。
自分で、自分の好きな、あるいは気分にあった曲を選んでいるのです。

そして、宮崎駿監督は音楽を聞いていなかったら、あれほどすばらしい作品を作れなかっただろうとは誰も考えないはずです。

技術やアイデアはスゴいんでしょうけどね。
AI の、そして脳科学の研究が進んでいく上での通過点、ということで終わりそうな気がしますね。