autophagy
photo by cellcycle.m.u-tokyo.ac.jp

10月に大隅良典教授がノーベル医学生理学賞を受賞する事が決まり、それとともに一気に日本中に知れ渡った「オートファジー」と言う言葉。なんだか難しい言葉ですがその意味をわかりやすく、簡単に解説します。

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オートファジー自食作用って何?

オートは「自分」。ファジーは「食べる」というギリシャ語。
オートファジーは日本語に訳すと「自食作用」と言います。

自分を食べるなんてなんだか怖い響きですよね。

具体的にどういう事なのでしょうか?

例えば、あなたが一人で雪山で遭難して、何日も飲まず食わずが続いているとします。雪を食べて飢えを忍んでいましたが、それでも体は弱っていく一方・・・まさに生きるか死ぬかの飢餓状態に陥った時、さぁどうしますか?

大抵の人は何もできずにあきらめて死を覚悟するのではないでしょうか?

しかし、私たちの体内にいる細胞が今言ったような飢餓状態になった時、細胞は驚くべき行動をします。

「そうだ!自分の体を食べよう!」となんと自分の体の一部を食べてしまうのです。

そして自分の体にとりこんで、事なきを得るのです。自分の体ですから食べても拒絶反応はないし、誰にも迷惑はかけませんよね。(笑)

生きるために自分の体の一部を食べる。そんな信じられない事が私たちの体の中では起こっているのです。

これが自食作用、オートファジーなのです。

人間の体って不思議ですね。

体を掃除して集めたゴミをリサイクルしてくれる?!

普段、私たちの生活の中でも、古くなったものはリサイクルして再活用してますよね?

オートファジーは体の中のいらなくなった古いたんぱく質を掃除してくれるキレイ好き屋さんです。

例えるなら掃除機です。

そして不思議な事にこの掃除機は突然現れるのです。
まだ細かいところまでは解明できていないところもあるのでしょうね

恐らくキレイ好き屋さんなので部屋が汚くなったら我慢できなくなって出てくるのでしょうか?

世話好きなお母さんみたいです。

体の中の器官に小さな掃除機が現れて、古くなったたんぱく質などを掃除してくれるのです。そして掃除機でキレイに掃除して体の中には古いたんぱく質がなくなってきれいさっぱり!

しかもオートファジーは体の中から集めたゴミで新しいたんぱく質の材料を作ってくれるのです。

言ってみればリサイクルですね。

200g。

これは成人男性が一日に合成しているたんぱく質の量ですが、人間がたんぱく質を食べても体に栄養源としてとりいれられる量には限界があって、60~80gしかありません。

その足りない分をオートファジーが補ってくれているのです。

そう考えると本当にすごいですね。

オートファジーがなければ、人間はただ食物を毎日食べるだけでは健康に生きられないのです。

人類がエコな生活を始める前に、体に中ではすでに同じような事が起こっていたんですね。

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オートファジーには防御反応もある?!

世の中には様々な難病を患っている方がいますよね。人間の病気にはオートファジーの働きが深く関わっています。

パーキンソン病やがんなどは異常なたんぱく質の蓄積が原因にあると言われています。

オートファジーにはその異常なたんぱく質の蓄積を防御してくれる働きもあるのです。

逆に言えば、オートファジーが正常に機能していないと様々な病気を引き起こしてしまうという事ですね。

そのメカニズムをいろんな視点で研究分析する事で、様々な病気を治療する方法を見つけ出したり、薬を作る研究の役に立つかもしれないのです。

そうなったらたくさんの病気で苦しんでいる方を救う事ができます。

最近では有名人の方のがんの闘病ブログが話題になっています。

病気の方やその家族の方の気持ちを考えると、早く研究が進み、今現在は完治が難しいとされている病気でも治る時代が、早く来る事を願わずにはいられません。