インド高額紙幣廃止
photo by reuters.com

インドの首相が突然、一千ルピー(1600円)と500ルピー(800円)の高額紙幣の停止を宣言しました。
これにより、国内では混乱が起こっていますが、無効になった紙幣は一体どうなるのでしょうか?

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高額紙幣停止によってインドで起こっている混乱

もし、日本の総理大臣が演説で「今から4時間後に1万円札は使えなくなりますからねー」といったら、あなたはどうしますか?

「なっ!なんだって!?一万円札が使えなくなる!?じゃあ今持っている一万円札はどうなるの!?」

と、当然パニックになりますよね。

一万円札が4時間後には福沢諭吉の書かれた、ただの紙くずになってしまうなんて…
そんな日本ではありえない事が今、インドでは起こっているのです。

事の発端はインドの首相が演説で「今から4時間後に高額紙幣は使えなくなる」と発表した事からです。
当然、人々は紙幣が使えなくなる前に金融機関にお金を預けようとATMや、銀行に殺到しました。

当然、政府もそうなる事はある程度予想していたでしょうが…

なぜ、高額紙幣が使えなくなったのか?

高額紙幣を廃止した理由について、インドの首相は「偽造防止」や「不正蓄財の防止」が目的だと言っています。
何でも、偽造紙幣がテロの資金源になったり、インフレの原因になっているからなんだとか…

その理由で、新しい紙幣にするというのは納得できますが、「4時間後に廃止」というのはあまりにも急すぎやしないですかね?

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高額紙幣が無効になったあとのインドは?

予想通り、大統領の発表があった直後は、各地で混乱が起きました。

政府は病院やガソリンスタンドなどは、例外的に旧紙幣が使えるようにしていたのですが、「価値がなくなる金なんていらねー!」と病院や店側がこれを拒否!
必要なものが利用できなくなるのですから、生活にも支障をきたします。

「早く銀行にお金を換金しに行こう!」みんなが我先にと銀行に殺到しました。

・・・しかし。

実は使えなくなったからといって、すぐに紙くずになってしまう訳ではないんですね。
そんなに急がなくても、銀行に行けばきちんと新紙幣と交換してくれるのです。

そりゃ、そうですよね。
でなきゃ、今頃インドでは暴動が起こっているでしょう。

しかし、銀行に預けられる旧紙幣のお金は一週間で2万ルピー(3万2千円)までと上限が決められているため、やはり混乱は起こっているようです。
上限が決められている背景には、新札の印刷が追いついてないからだと言われています。

たしかに、インドの人口は約12億とも言われていますから、人口の数に見合う紙幣の数を用意するにはかなりの時間がかかるのではないでしょうか?

実は、インドよりも人口の多い中国でも、似たような事がありました。
中国の場合も紙幣の偽造防止のために、新百元札(1900円)を偽造しにくい仕組みに変えて、新しく紙幣を発行しました。

なんでも最新技術を使って、角度によって色合いが違うように見えるんだとか。

日本の一万円札にも、偽造しにくいように、見る角度によって数字が浮かびあがるようになっていますよね。
日本では新紙幣の発行によって、偽造防止につながりました。

中国政府も同じように偽造防止につながる事を期待していたのかもしれませんね。

しかし、そこには思わぬ落とし穴が

一部のATMで、新紙幣の読み取りができず、お金の預け入れができなかったのです。
また、スーパーでも、店にある偽造探知機に新紙幣を入れると、本物なのに反応してしまうという事まで起こっています。

そのせいで買い物ができなかったという人もいて市民からは怒りの声が噴出しています。

偽造防止の目的が思わぬ弊害をもたらしてしまったのです。

新しい紙幣がきちんと普及するまでは時間がかかりそうですね。